[簡易説明]
SQUAREの看板RPG、FINAL FANTASY シリーズの最新作です。
今作最大の特徴は戦闘がシームレスになったことで煩わしいバトル前後のロードがなくなりました。
また新要素のガンビットで味方AIへの細かな指示が出せるようになり、戦闘が完全オート化できるようになりました。
磨きのかかったグラフィックは既にPS2最高峰のレベル。CGムービーも映画並みのクオリティーになっています。
[良い点、悪い点]
まずシステム面についてですが、シームレスバトル+ガンビットにより戦闘がすごく楽になっています。
今作では敵が目視でき、近づくとそのまま戦闘になります。その際のロードは一切ありません。
戦闘中はあらかじめ設定しておいたガンビットにより味方キャラは行動します。
ガンビットというのは味方の戦闘プログラムのようなもので、例えばHPが50%を切ったらケアルを唱える。
味方が戦闘不能になったらレイズを唱える。火が弱点の敵ならファイアを唱える。目の前の敵を攻撃する。
このように細かく設定できるため、戦闘がすごく楽になっています。
難しいと感じる方はガンビットの設定をOFFにすれば従来通り、全キャラ自分で操作することもできます。
その他の追加要素ではライセンスがあげられます。これはFF10のスフィア盤のようなものと考えて頂いて良いです。
スフィア盤と違う点はより自由に各キャラをカスタマイズできる点です。
ライセンスは戦闘で得ることのできるライセンスポイントを使い盤上のライセンスを習得していきます。
武器、防具、魔法、技など、店で買ってもライセンスを取得しなければ装備、使用することができません。
逆にライセンスを取得しても装備品、魔法など所持していなければ意味がありません。
またレベルが上昇しても能力値があまり上がらない点と相まって、うまくゲームバランスを取っていると言えます。
グラフィック面では特にいうことはありません。今作では各キャラの顔の表情など細かい所もしっかり作られています。
またFF10にはなかった近代的な都市などすごく綺麗に描かれています。
また個人的に気になったのは街の光景です。RPGの街と言うと宿屋があって武器屋があって、その後向かう先の
ヒントを与える人など、明らかに意図的に置かれている人、建物ばかりですが、今作では今まで感じることがなかった
生活感を感じました。最初の街でも住人は優に100人を超えていて、それぞれの行動をしています。
街全体が生き生きしてると言えば伝わりやすいでしょうか。
全体的にリアルな世界観を壊さない配慮だとは思いますが、正直驚きました。
ストーリーについてはネタバレになってしまうので深くは説明できませんが、
簡単に言うならば壮大なお使いイベントの繰り返しです。ほとんどのRPGがそうですが…。
ただ演出などの盛り上げ方がうまく世界観に浸ることできます。また各キャラの描写もしっかりとされています。
しかし描写はされているものの各キャラの個性が足りないというかFF10のようにしっかりキャラが確立されていないよう
に思えました。特にヴァン、パンネロ辺りは完全に空気化していて存在感が欠けてるように思えました。
また細かい伏線が不明なまま終わってしまった点も残念でした。
世界観はしっかりしていたのでもう少しイベント量を増やすなどしてシナリオを分厚くしてもらいたかったです。
特に各キャラの心情の変化の原因となるイベントが欠如しているように思えました。
いきなり心変わりしているような感じなので、ある程度自分らで補完していかないと理解に苦しむと思います。
音楽面ですが今までのFFでは比較的、音楽による主張がありましたが今作は完全に映像音楽化しています。
その場の雰囲気に溶け込んでいるというか空気のようなものになっているため、
クリアした今でも記憶に残っている曲はほとんどありません。
主な原因はバトルミュージックがボス戦限定だったものだと思われます。ある意味シームレスバトルの弊害とも…。
ダンジョン面では街の規模から考えても妥当な広さだと思います。
ただ後半のダンジョンは長すぎで途中からダレてきます。しかもボス戦が多すぎるため気が滅入ってきます。
ダンジョンの謎解きは簡単でもなく難しくもなく、それなりに頭を使えば特に悩むことなくクリアできる難易度です。
ボス戦は全体的に易しいです。しっかり装備を整え、雑魚戦をある程度こなしてレベルを上げていればまず負けません。
中盤辺りにある程度対策を立ててないと困るボスもいますが、それ以外は特に問題ないと思います。
FF7以降本格的になっていったミニゲームは残念ながら今作にはありません。
代わりにモブと呼ばれる手配モンスターの討伐が大きなサブイベントになっています。
最初は低ランクの敵からはじまり、手配モンスターを倒すごとにランクが上がっていく仕組みになっています。
忘れる所でしたが今作は金銭面がかなりシビアになっています。従来と違いモンスターを倒してもお金を入手できません
主な資金調達方法は盗むコマンドでモンスターからアイテムを奪い、それを売って武器などを買います。
それが終盤まで続き、常に金銭面で苦労することになります。
やりこみ要素に関してはサブイベント、モブ討伐、召還獣探し、最強の武器、防具探しがあります。
まずサブイベントですが、各地で発生するのですが、普通にプレイしていると存在すら気付かないと思います。
その上、面倒なものが多い割にはイベント後にもらえるアイテムが微妙なので、やる必要すら見出すことができません。
モブ狩りですが、掲示板→依頼人→モブ探し→モブ狩り→依頼人とこの一連の流れが非常に面倒です。
また後半ランクS以上の一部のモブは無駄にHPが高かったりして戦闘が30分〜1時間と長期戦になります。
とにかくひたすら強い敵と戦わされている印象しか残らない上、後半からは作業としか思えなくなりました。
召還獣探しですが、攻略情報など一切見ず、1人で全ての召還獣を探し出せる人はほとんどいないと思わせるほど、
全く召還獣についての情報がゲーム内にはありません。メーカー側が攻略本を買わせようという意図を感じます…。
それに敵としては強く、仲間になると弱いというお決まりのパターンにも疑問が残ります。
本編クリアまでの目安は40時間程度です。それ+上記のやりこみ要素があるためボリュームは充分にあると思います。
今作で最大の蛇足はミストナックと召還獣です。ミストナックは各キャラの必殺技みないなものです。
序盤からミストナックをライセンスボードで全て取得すればボスクラスの敵でもミストナック連発で簡単に倒せます。
完全にゲームバランスを崩壊させています。
また召還獣は上記にも書いたように仲間になると弱く、終盤のモブなどには瞬殺され全く役に立ちません。
[感想]
本編を一通りクリアした状態でこのレビューを書いていますが、クリアして改めて客観的に評価してみると、
ストーリーが薄っぺらいような気がします。前述の通り心情の変化などイベント数が全体的に足りないと思います。
システム面はしっかりと完成していて、世界観もしっかりしているだけに残念です。
大作であるが故にシナリオについては厳しく評価しましたが、決して駄シナリオというわけではありません。
それ以外は本当にしっかり作られていて世間的には良作の部類に入ると思います。
FF10がストーリー重視であるなら今作FF12はシステム重視だと思います。
総合点 70点
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